Adobe Illustratorで入稿したら「フォントがアウトライン化されてません」って返ってくる
入稿前にアウトライン化が必要なのはわかってはいるけど、1つ1つ右クリック→アウトライン化がめんどくさい
アウトライン化の必要性が分からない
このような経験をお持ちのかたは多いと思います。なんせ筆者もアウトライン化を忘れて何度もデータを返されたことがあります。
しかもテキストボックスを見つけては
右クリック→アウトライン化する
という地味な作業は堪えるものがあります。
しかしそんな煩わしさから解放される
1つのショートカットキーと効率的なアウトライン化についてご紹介いたします。
これで煩わしいアウトライン化とはおさらばです!
アウトライン化は「Ctrl + Shift + O」でOK
実はフォントのアウトライン化はショートカットキーが割り当てられています。
Windows : [ Ctrl ] + [ Shift ] + [ O ]
Mac : [ ⌘ (Command) ] + [ ⇧ (Shift) ] + [ O ]
です。
テキストを選択した状態でショートカットキーを押すと一発でアウトライン化できますので、右クリック→アウトライン化をしていた方は随分楽になったのではないでしょうか。
全選択と組み合わせてもっと楽する
[ Ctrl ] + [ Shift ] + [ O ](Macは[ ⌘ (Command) ] + [ ⇧ (Shift) ] + [ O ])は非常に便利で楽ちんなショートカットキーですが、テキスト1つ1つ行うのはさすがに骨が折れるので
[ Ctrl ] + [ A ]を併用
します。
誰しもが知る全選択のショートカットキー[ Ctrl ] + [ A ](Macは[ ⌘ (Command) ] + [ A ])。
これを使い、すべてのオブジェクトを選択した状態でアウトライン化のショートカットキーを使うと、すべてのテキストがアウトライン化されます。
ただし、ロックしているレイヤー・オブジェクトや非表示にしているテキストには当然ながら効きません。その場合は[ Ctrl ] + [ Alt ] + [ 3 ]で非表示にしているオブジェクトを再表示し、[ Ctrl ] + [ Alt ] + [ 2 ]でロックを解除したのちに[ Ctrl ] + [ A ]を使いうと楽ですが、画面上がオブジェクトであふれかえる可能性があるので注意してください。
アウトライン化の必要性
少し小難しい話になりますがアウトライン化は、Illustratorを使うにあたって大変重要です。
アウトライン化とはテキストをパスに変換する作業です。
テキストにはフォントが適用されていますが
フォントファイルはPCの中にしかありません。
Illustratorとフォントの関係
Illustratorを保存すると.aiファイルになります。このaiファイルには
「どういう文章なのか」
「文字間はどれくらいか」
「○○というフォントを使用している」
といった情報は保存されていますが、フォントそのものは保存されていません。
aiファイルを開くたびに「○○というフォントを使用している」という情報を基にPCにインストールされているフォントを探し出してきて適用します。
フォントが見つからない場合
フォントが見つからない場合は当然ながら適用されません。
つまりは見た目が変わってしまうのです。
フォントをアウトライン化するのはこの見た目が変わることを防ぐためです。
アウトライン化をするタイミング
常にアウトライン化する必要があるのかというと、そうではないです。
というのもフォントをアウトライン化するとパスに変換されるため、テキストのうち替えが出来なくなります。
アウトライン化するタイミングは
- 別のPCで作業する必要があるとき
- 印刷会社・印刷通販に入稿するとき
- クライアントにaiファイルを納品するとき
の3つが主です。
全て「他のPCにフォントがインストールされてないのでは?」ということが考えられるタイミングです。
アウトライン化についてのまとめ
以上Illustratorのアウトライン化を楽して行う方法と
アウトライン化がなぜ必要なのかを解説してきました。
- [ Ctrl ] + [ Shift ] + [ O ]
([ ⌘ (Command) ] + [ ⇧ (Shift) ] + [ O ])
で楽にアウトライン化できる - [ Ctrl ] + [ A ]([ ⌘ (Command) ] + [ A ])を併用するともっと楽
- 別のPCで開くかもしれない時にあらかじめアウトライン化をしておく