用紙解説

アラベールの特徴、色、風合い、ヴァンヌーボとの違いも解説します

アラベール(ホワイト) 200kg

アラベールの種類多過ぎじゃない?
アラベールってどんな紙?
アラベールとヴァンヌーボの違いって何?

おそらくこの記事をご覧になっている時点でこのような疑問をお持ちなのかなと思います。

そこでいんさつハックでは各種ファンシーペーパーをそれぞれ解説していこうとおもいます。
今回はその中でもデザイナーに人気なファンシーペーパー「アラベール」についてです。

ファンシーペーパー関連の記事はこちら

アラベールの基本的特徴

アラベールはヴァンヌーボやMr.Bなどと並びデザイナーに人気なファンシーペーパーの1つです。

アラベールは風合いが強く、素朴な印象を受けます。
色は9色あります。
また環境にやさしいFSC®森林認証紙です。そのため厳密には「アラベール-FS」というのが正式名称のようです。

アラベールの色について

先述の通り
色は9色ありますが、基本的には9色のうち4色が用いられやすいです。

  • ウルトラホワイト
  • スノーホワイト
  • ホワイト
  • ナチュラル
    —-以下印刷通販では珍しい色—-
  • アッシュグレー
  • オータムリーブ
  • スレートブルー
  • セージグリーン
  • プリムローズ

上から4色は白色系ですが、下5つは色のついた紙といった感じです。

アラベール 色
アラベールの色比較

またウルトラホワイトは最も白色度が高く、少し青白さを感じるかもしれません。なので「白!」というアラベールが欲しい方は、スノーホワイトが妥当といえます。

ホワイトはアイボリー調で、ナチュラルになると紙本来の少し黄身がかった色になっていきます。

のちに解説しますが、アラベールは風合いが強く、優しく温もりのある紙です。アラベール本来の印象を引き出すのであればスノーホワイト、ホワイト辺りがおすすめです。

アラベールの厚さ・連量と色

アラベールの全紙は四六判と菊判で製造されていますが、
アラベールに問わずいんさつハックでは厚さ・連量は四六判換算で統一しています。

アラベールの連量一覧表

70kg90kg110kg130kg160kg200kg
ウルトラホワイト
スノーホワイト
ホワイト
ナチュラル
アッシュグレー
オータムリーブ
スレートブルー
セージグリーン
プリムローズ
アラベールの連量一覧表

アラベールは
70kg、90kg、110kg、130kg、160kg、200kgの6つの厚さで製造されています。

  • 70kg 90kg 110kg 130kgはチラシ・フライヤー・封筒向け
  • 160kg 200kgは名刺・メッセージカードなどのカード向け

になっております。

主に使われる4色(ウルトラホワイト、スノーホワイト、ホワイト、ナチュラル)は全ての厚さがありますが、そのほかの5色については70kgと200kgは製造されていないようです。

アラベールのおすすめの厚さ

おすすめは

名刺・カード系なら 200kg

チラシ・フライヤーであれば 90kg~110kg

封筒であれば 110kg(坪量130g程度)

です。

名刺・カード系なら 200kg

名刺やカードは基本的に厚さが重要になります。アラベールは連量に対して少し薄く感じるため、いくら風合いがあっても160kgでは「薄い!」という印象になるかと思います。

チラシ・フライヤーであれば 90kg~110kg

逆に70kgはおすすめしません。薄すぎて風合いが感じられにくいためです。
90kgはチラシ・フライヤー等で広く使われているため用紙をアラベールにするだけで印象が変化します。また、名刺と同様にワンランク上げて110kgに厚くすることで風合いも感じやすくなり、こちらもおすすめです。

ただ130kgまで厚くすると用紙の金額が高くなります。チラシ・フライヤー用途では大部数になると思われますので、同じ予算でも130kgで数100枚刷るよりも70kgや110kgでたくさん刷る方が費用対効果は高いかなと感じます。

封筒であれば 110kg(坪量130g程度)

アラベールは封筒もあります。アラベール封筒は他の封筒に一切ない風合いを持つので触ったときのインパクトは一般封筒をはるかに凌駕します。

アラベール110kgは坪量約130g程度です。普通の角2封筒が坪量80g~100gなのでアラベール封筒はかなり厚く感じます。

とはいえ130kg以上のアラベールで作った封筒はないので注意が必要です。

その為ペーパークラフトなどは 200kg

ペーパークラフトなどは厚い紙でないと壊れてしまうこともあるので最厚の200kgがおすすめです。

アラベールは筆記性がよいので、メッセージカードなども作れますがこれらの用途であれば160kgでも十分だと思います。

アラベールは実は大きい文房具店や通販などでも買うことができます。

原宿のオンラインペーパーショップ「原宿紙店」
竹尾のペーパーストア「takeopaper.com」

アラベールの風合い

アラベールはファンシーペーパーの中でも風合いが強い用紙です。
アラベールの表面はザラザラしていて、よく見るとへこんでいる(エンボスがある)のが分かります。

アラベール エンボス
アラベールのアップ画像

手触りは画用紙に例えられるほど素朴な印象ですが、実際のところ画用紙ほどザラザラはしていません。優しく温もりのある手触りです。
全体的に落ち着いており、印刷後は優しい仕上がりになります。

アラベールとヴァンヌーボの違い

アラベールと同じぐらい人気な用紙にヴァンヌーボがあります。

こちらもご覧ください。

アラベールとヴァンヌーボの最大の違いは

塗工処理しているかどうか

です。

アラベールとヴァンヌーボの違い
アラベールとヴァンヌーボの塗工処理のイメージ

塗工処理した分、アラベールに比べヴァンヌーボは印刷適性が高いです。
ただ、ヴァンヌーボは塗工を行う分、表面が多少平滑になり、質感もマットっぽい(若干湿っぽい)感じです。風合いという点ではアラベールの方が優れています。また塗工していないため筆記性でもヴァンヌーボよりアラベールのほうが優れています。

アラベールヴァンヌーボ
印刷適性
※裏抜けする場合があります
発色
塗工してないので沈みます
風合い
塗工した分風合いが落ちます
印刷した部分
変化なし
インキが乗った部分が
キラキラ光ります(グロス感)
筆記性
アラベールとヴァンヌーボの違い

※ヴァンヌーボにはヴァンヌーボVやヴァンヌーボVGなどいくつか種類がありますが、
ここではアラベールとの比較のためヴァンヌーボとしてひとくくりにしています。

まとめ

人気のファンシーペーパー、アラベールについての解説でした。
印刷用紙の特徴や適性を知ると印刷やデザインの幅が大きく広がります。

アラベールの特徴のまとめ

  • デザイナーに人気なファンシーペーパー
  • 風合いが強く、優しく落ち着いた仕上がり
  • アラベールの風合いを活かすためのおすすめの色は「スノーホワイト」「ホワイト」
  • ヴァンヌーボに比べると色は沈んでしまうが、風合いと筆記性ではアラベールの方が優れている

アラベールの印刷・デザインならタイムテーブル
タイムテーブルでは常時4色のアラベールを取り扱っております。

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